デジタル施策に見る、日本のミレニアルズに起きている変化とは?

 

 

デジタルマーケティング。それはこの現代で、最も必要とされるコミュニケーションツール。

 

従来のPR方法では、ブランドや企業の声がミレニアル世代に簡単にはもう届かない時代になっていることは確実。

 

話を聞いてみると、媒体をフォローして記事を読むよりは、自分がフォローしているインフルエンサーが投稿した記事を見て、その媒体のサイトへ飛ぶことも珍しくないらしい。

要するに、これまでの“媒体発信→記事やニュース”から、“インフルエンサー発信→媒体記事→消費者”へと、読む順番が変化しているのではないか。

 

そんな過渡期にあって、その変化に気がついていても、効果的なデジタルマーケティングのハードルは年々高くなってきており、これまでは一般的だった、製品とのセルフィー画像をインスタに載せるというやり方ではもう通用しないのはあきらか。

 

そんななか、カルバン・クラインは面白いデジタル施策を行っているのだ。

 

ご存知であろう、カルバン・クラインのアンダーウェア。

コットンから伸縮性のある生地まで、素材のバリエーションが豊富で、見慣れたアイコニックなロゴ。

海外では、世界的に有名なセレブリティ、モデルが投稿していることもあり、「#mycalvins」が爆発的にヒットし、あらゆる国からこれでもか!というほど、自身の肉体自慢とともに、胸、お尻の投稿がSNS上に溢れている。

 

しかし、肌を隠す習慣のある日本には、こんな投稿は通用するのであろうか?

 

答えは限りなくゼロに等しいであろう。

 

このように、国民性と文化の違いで、カルバン・クラインのようなグローバルブランドでも、#mycalvinsのような施策が、ローカルに進出しづらいこともある。

7月に東京で同ブランド初のアンダーウェア専門店がオープンし、そのタイミングで、戦略としてグローバルハッシュタグの#mycalvinsをそのまま残し、ローカルハッシュタグの「#じつはCK」、「#みせるCK」を加えることで、一気に東京のおしゃれキッズの間で浸透しつつある。

 

最近、NYモデルエージェンシーのソサエティと契約を結び、モデル業の活躍がグローバル規模で期待される森星さんがプロジェクトを皮切り、鈴木えみさん、Beniさん、植野有砂さん、浅野啓介さんらビッグネームが次々と参加していた。

スクリーンショット 2017-08-09 午後4.10.15.png

 

7月末にはストアイベントも開催し、ハッシュタグに参加する人たちをどっと増えたようだ。

instagram @tsumire1224

instagram @tsumire1224

instagram @crazy_shizuka

instagram @crazy_shizuka

 

 

#じつはCKで、“秘密裏にさりげなくアンダーウェアを着ているんだよ”、#みせるCKで、“大胆にステートメントアイテムとして、CKアンダーウェアを着ているんだよ”、の2パターンでどちらが自分のタイプに合っているのかを一般大衆に決めさせ、参加を促進している。

 

すると、意外にも、シャイな人が多いはずの日本で、結果として#みせるCKが多く、これは驚き。


隠したがるであろうと予想していたが、わかりやすく表現しやすいうえに、ありそうでなかったハッシュタグ遊びができたことによって、「あ、下着って見せていいんだ!」と心理に変化が起き、この戦略は成功したのではないかとみている。

結果として、ハッシュタグ遊びに参加するという感覚で、意外に日本人にも、ちょっぴり恥ずかしいけど、見せたい願望があったのではないか。

 

ミレニアル世代の考え方が、古典的からどんどん大胆になってきている。

 

俺は、ほぼ毎日CKアンダーウェアを着用しているが、なかなか見せられないのがホントのところ。

腹筋が割れていれば自慢するかもしれないが、食べることが好きな俺は、

おとなしく、#じつはCKを選ぶことにするよ。

 

あなたなら、じつは、みせる、のどっちを選ぶ?

 

スターデザイナーである、ラフ・シモンズがクリエティブディレクターに着任したし、今後のカルバン・クラインから目が離せない。

 

 

ライター:稲木ジョージ

エディター:八木橋恵

コーディネーター : 川上千尋

公式ウェブサイト:www.georgerootltd.com

social media:@georgerootnyc

 

 

 

好きに生きる

最後に記事を書いたのが、3月か。

それから4ヶ月が経ってしまったのね。

その間にたくさんのことが起きたのは間違いない。

いくつかのプロジェクトをこなして、仕事は充実。

5月には、文化服装学院で特別講義をさせてもらって新入生400人を相手に、

デジタルPRについて授業をした。

そのときの写真がこちら。

 

部屋を見渡す限り元気いっぱいの学生でいっぱい、講義中寝てたのは一人だけだったはずw

みんな、インスタストーリーにタグしてくれて、感想文をしっかり書いてくれて、気持ちが嬉しかった。またやってみたいな!

 

それから、初めてメンズウィークのためにヨーロッパへ。

AMI、Sacai、Berluti、Dior HommeそしてLVのショーを見に行ってきた。

LVのショーでDrakeがリリースした曲”Signs”が間違いなく、 パリでの思い出曲だな。

ハイダーアッカーマンとのツーショットはやばいw

 

初めて行ったヨーロッパの夏。夜の10時まで太陽があって明るくて不思議な感覚。

オートクチュールではCHANELのショーをみて、グランパレ内にエッフェル塔を作り、公園のような演出したのが驚き。

 

会場内では、もはやブロガーを超えてセレブリティであるChiaraと。

 

ドロップショルダーのシルエットで、統一された帽子が印象に残るコレクションで好みのオートクチュールショーでした。

 

何よりもヨーロッパ出張のハイライトはナポリとカプリ島。

友達の実家がナポリにあって、バイクに乗って観光。

運転の荒さと地元の人たちのイケイケ感が面白かった。

食材が本当においしくて新鮮で驚きの連発。

船に乗ってしまえば、50分でカプリ島に着くという贅沢さ。

地中海だから、海水がべたつかなくて、砂ではなく、岩で、海鮮がおいしいし、買い物もできたのが楽しかった。

カプリ島からみる景色が絶景で気に入った。

 

食事おいしい、泳げるリゾート、買い物できる、歴史にまみれた島。

イタリア語で”Dolce vita”=「甘い生活」という言葉があるのだが、まさにそんな人生したいと自分に誓う。

起業してよかった、自分の好きなことをしてよかった。

また来れるように、まだ見たことのない景色と経験を体験できるように好きに生きていこうと。

 

年末までの残り数ヶ月、おかげさまでプロジェクトが立て続けにあって楽しみ。求められているうちが華。飽きられないように進化し続けたいなw

ラフ・シモンズはNYファッションウィークを変えることができるか?

2016年8月、Diorを去ったRaf SimonsがNYのアイコニックなブランド、Calvin Kleinにチーフクリエイティブオフィサーとして正式に移籍したというニュースを読んでから、その日を待ち望んでいた。

 

Raf Simonsによるファーストコレクションが遂に2017年2月10日、デビューを果たした。

 

今年1月末には、Calvin Klein by Appointmentのローンチ、そしてファッションショー直前には新広告ビジュアルが発表され、ミニマルで洗練されたフォトがNYいや世界中をジャックした。アメリカのブランドのはずなのに、ヨーロッパの香りのする、オーダーメイドで注文できる新ラインをスタートさせた。WWDによると、生産はNYで、個別のアポイントメントは4月から受け付けるという。

Calvin Kleinの新広告。アメリカン・クラシックを表現している

Calvin Kleinの新広告。アメリカン・クラシックを表現している

アンダーウェアの広告もお披露目になり、今までにない新鮮なイメージを打ち出した。

Calvin Kleinといえば、これでもかというくらい筋肉ムキムキのセクシーな男性が下着1枚というスタイルが続いていたが、Rafのディレクション下では、Andy Warholのアートの前に、細くアンニュイな男の子がポツンと写っていて、セックスとは全くかけ離れたイメージとなっている。

以前話題になったJustin Bieberの広告

以前話題になったJustin Bieberの広告

今回の新広告

今回の新広告

たまたまタイムズスクエアに行ったら、Calvin Kleinがジャックしていたので、パチリ。

 

Calvin Kleinはデジタル、トラディショナル広告、イベントを本当にうまく駆使している印象で見ているだけで勉強になる。特にデジタルアクティビティはミレニアルが自ら発信したくなるような仕掛けをつくるのが非常にうまい。

Calvin Kleinは下着屋さんじゃないの?と思う人にはいい機会だし、ここでブランドについてざっくりと振り返ってみよう。

 

ニューヨーク市生まれのCalvin Kleinが、マンハッタンにあるFITでファッションを学んで卒業した後、1968年に始めたブランド。NYの洗練と冷静な情熱を体現したようなデザインは、発表直後にあっという間に世界を席巻。翌年にはVogueに登場しているし、スタートから5年以内でスポーツウェアと香水のラインをローンチ。香水ラインの伝説は説明不要だろう。70年代後半までにはアンダーウェアのラインを発表している。Herb Rittsの撮ったMark Wahlbergの広告はあまりに有名だよね。2003年にKlein本人がデザイナーを引退した後でも、アメリカとNYを代表するブランドであり続けている。

 

NYといえばCalvin Kleinなわけだが、ここでRaf Simonsを知らなかった人たちに、彼について少し紹介しよう。

 

Rafは、Calvin Kleinが誕生した1968年にベルギーで生まれたデザイナー。だが、ファッションを学んだことは一度もない。服のデザインは独学。彼がアントワープで学んだのはインダストリアルデザインだ。95年にメンズウェアのデザイナーとしてデビューし、Jil SanderやDiorで活躍した。彼はアートに造詣が深いことで有名で、それは彼のするデザインに反映されているからよく分かる。

 

Calvinといえばミニマル。Rafといえばミニマル。

ブランドアイデンティティとRafのビジョンがぴったりだから納得。

 

ショーはどんなかというと、セックスアピールを武器にしていた、これまでのブランドイメージと変わって、ジェンダーレスでユニセックスな着こなし、エフォートレスなアティテュード、そしてひたすら引き算されたデザイン。

若さやポジティブさを表現しながら、ミニマルでクラシックな上品さもあって、ブランドのコアを余すところなくアピールしている。服がブランドを語るという真髄を思い出させてくれた。

 

NYFWといえば、ヨーロッパと比べてコマーシャルすぎて学園祭の延長線みたいなショーやプレゼンテーションばかりに、Rafは全く違う空気を落とし込んだ。

メディアの至るところで、RafはNYに影響を与えるか?という記事が目立つが、間違いなく答えはYES。彼は、多大な影響をNYファッションシーンに与えた。

小さく、限られたショーのスペース。ファッションを本当に理解した、選ばれた人たちのみがショーを見ることができた。

モデルをみると、トレンディでいわゆるSNSセレブリティモデルが一切いなく、正統派で硬派なキャスティングをしたのが分かる。

まるで、Rafはどの人種のモデルに対しても平等にチャンスを与えたかのようだ。

このご時世にトレンディモデル、ブロガー、セレブリティに頼らずにここまでバズを起こしたCalvin Kleinには「私たちは自分たちのクリエーションのみで勝負をするんだ」という自信が感じられた。

 

ショーを閉じたRafと、彼の右腕で、いなくてはいけない存在のPieter Mulierが登場したときは感動してしまった。「Dior and I」を見た人は彼のことを知っているだろう。どんな気持ちであのショーをクリエイトしたのか、感慨深くて、その瞬間を目撃することができてよかった。

あまりにもCalvin Kleinは長年セクシーでうっていたため、既存顧客がどう反応するかに注目だが、それよりもいままでCalvin Kleinに目を向けていなかった新しい顧客を圧倒的に、あっという間に獲得できると思うので、心配する必要はなさそう。

正統派かつ硬派なクリエイティブオフィサーの  Rafが創る新生Calvin Kleinから、目が離せない。

Pieter MulierとRaf Simons

Pieter MulierとRaf Simons

 

ライター:稲木ジョージ

エディター:八木橋恵

コーディネーター:恩地祥博

公式ウェブサイト:www.georgerootltd.com

social media:@georgeinaki

セレブとの境界線とは?

ただいま、LAにいます。

毎年12月~1月末までの冬はLAで過ごしており、同じ国、アメリカでもLAとNY、そしてそれ以外の土地での違いにいつも驚かされています。LAとNYは、もはやアメリカじゃない。LAはLA、NYはNY。独立している感じ。

では、その2つの都市の違いをファッションやスタイルでざっくりと比べることにしよう。

LAはLAでも、シルバーレイクやダウンタウンに行くとまた違って、あくまでも、僕の自宅があるウエストハリウッドのことを指してます。ハリウッドでは、コントアーメイクが主流で、「ボンキュッボン」のスタイルが不動の人気。

プッシュアップブラや豊胸が当たり前かのように、胸が大きく、お尻はでかければでかいほど美しいとされている。

唇は「Filler」というプチ整形で、ふっくらとした大きな唇を好む傾向がある。

ジムでワークアウトするときも、ばっちりフルメイクで来る子は珍しくない。

おそらく、Kim KardashianやKylie Jennerの影響が本当に大きく、このような流れになっている。

Kim Kardashian

Kim Kardashian

Kylie Jenner

Kylie Jenner

NYの場合だと、アップタウンとダウンタウンでまた大きく異なるが、自宅周辺のソーホー辺りは薄い化粧、目立たず、シックでモノトーンのスタイル。

ナチュラルを好む傾向があり、洗練された都会的なスタイルかな。

 

LAといえば、みんなが先に思い浮かべるのはおそらく“セレブ”でしょう。

僕の学生時代には、Paris Hilton、Nicole Richieが絶頂期で、2人が出ていたリアリティショー、「シンプルライフ」が面白すぎて、毎エピソードを欠かさず見ていた。「That’s hot」や、「Geeezzz」のようなスラングが流行っていて、ある意味カルチャーを作ったのは間違いない。2017年の今、2000年前半のカルチャーがまたカムバックしているのを感じている。

当時はとにかく、世界中がLA の“セレブスタイル”に釘付けだった。覚えている?Juicy Couture、Von Dutch、Ed Hardy、True Religionが流行った流行った。高校生の時に登校バッグはVon Dutchのボーリングバッグ。それで通学してたのを覚えている。w

Von Dutchのボーリングバッグに学ランという通学スタイルw

Von Dutchのボーリングバッグに学ランという通学スタイルw

何でもラインストーンをつけてたよね。w スタバコップ、携帯、とにかくスワロフスキー!

 

2017年の今はどうなっているかというと、LAはいまだにセレブ文化が続いている。むしろ、みんながみんなセレブリティなのではないかと思うほど。

あまりにも多すぎるため、一体セレブリティはなんなのかと考えた。

なっがい前置きとなったが、今回はセレブと一般人の境界線について書こうと思う。

 

 

LAはハリウッド映画、テレビ業界のメッカなのはみんな知っているだろう。

お茶の間で放送されているテレビ番組に出たらセレブリティ。ちょっとした映画に出たらセレブリティ。またまたインスタでフォロワーがたくさんいたらセレブリティ。LAでは勢いの止まらないユーチューバーで、億単位を稼ぐタレントもゴロゴロいる。今の時代は一個人が媒体になりつつあるからね。

セレブリティが多すぎて、名前が覚えられない。みんながみんな有名になりたくて、世界中からLAに集まるのだ。

セレブを専門に扱うPR会社もあるくらいだから、ビジネスとしてしっかり確立されているのがわかる。

 

一方、日本ではいわゆる“芸能人”がセレブリティといわれているわけだが、PRという職に就いていて、“芸能人”の境目がなんなのか、変わりつつあると感じているんだ。

ファッションブランドのパーティやショーがあるときは、「セレブリティ衣装着せ込み」をすることが多いが、芸能事務所に所属していないというだけで“セレブリティ”扱いではなく、私服で来てくださいというケースも少なくないだろう。かといって、所属しているだけで、影響力もなく無名でも着せ込みできるということでよいのだろうか。

芸能事務所に所属すれば芸能人なのか?ソーシャルメディアではフォロワーが多く影響力はあるが、どの事務所に所属してなかったら、ただの“一般人”なのか?

ひと昔前には、モデルと読者モデルにも“暗黙の了解”としての明らかな線引きがあったが、今は曖昧になりつつある。これに近いものなのか?

  

ファッションは常に、最先端でフレッシュでなければいけないから、いつまでたっても、古風なやり方のままでよいのか?

さっきも言ったように、誰もが「媒体」になれる時代だし、こうしてデジタルの発展や社会が変わっていくにつれて、「本物」や「本当のプロ」と実はそうではない人(一般人)との判別がすごく難しい世の中になっていることを感じる。少なくとも、本物のセレブは、自己申告制のものではないと思う。本物のセレブが、自分をセレブです、と紹介するのは聞いたことがない。絶妙なさじ加減を判断できるようにしなければ!

 

 

ライター:稲木ジョージ

エディター:八木橋恵

コーディネーター:恩地祥博

公式ウェブサイト:www.georgerootltd.com

social media:@georgeinaki