年齢とキャリアは反比例する?

2017年秋で30歳になる自分。

人生1回しかないし、この節目にどうやってこれまでにない成果を残すか、常に考えている。

60歳になって振り返ったときに、30歳にこういうことをしたな、楽しかったなと思えるような思い出を作りたい。

 

今は日本撤退してしまった、American Apparel JapanのPRマネージャーというポジションに就いたのは2011年で、その頃は24歳になったばかり。

これは大学卒業後、上京したての22歳のときに、アルバイトとしてアメアパに入った頃の写真。開脚度やばめ

これは大学卒業後、上京したての22歳のときに、アルバイトとしてアメアパに入った頃の写真。開脚度やばめ

PRマネージャーになるには、早くても30半ばか40代の前半。

あの歳で就くことができたのは、いろんな理由が重なって、奇跡に近かった。

正直不安ばかりで、自分の土俵にいる人たちは自分よりもずっと年上で、もっと経験があって、肩を並べるために背伸びばかりしていた。

「ちゃんとしなきゃ、しっかりしなきゃ」という一心で、強がったりしたせいか、人当たりがきつかったかもしれない。

人よりも童顔で、子どもっぽく見られることについても気にしていて、今は克服したが、当時はものすごくコンプレックスだった。

8年来の友人、伊藤梨惠子。彼女がアルバイトを誘ってくれたきっかけでアメアパに入った。2011年ハロウィンでの写真

8年来の友人、伊藤梨惠子。彼女がアルバイトを誘ってくれたきっかけでアメアパに入った。2011年ハロウィンでの写真

これは2011年にTGCにアメアパが出場したときのステージ写真。30人以上のダンサーを起用してフラッシュモブダンスのパフォーマンス

これは2011年にTGCにアメアパが出場したときのステージ写真。30人以上のダンサーを起用してフラッシュモブダンスのパフォーマンス

だが、アメリカやヨーロッパだと、キャリアにおける年齢は関係ないようだ。

20代でも、シニアポジションもいるし、マネージャーレベルの人も結構みる。

そもそも、面接で年齢なんて聞かれないし、履歴書には書かなくていい。年齢で実力が分かるわけではないからだ。それよりも、職歴。キャリアを通じて、どんなことをこなしてきたかで能力を判断される。

日本だと年功序列制度がいまだに残っているわけだけど、海外だと年齢に関係なく、(たとえとっても若くても)フレッシュなアイデアをもち、アグレシッブに仕事ができる人が重宝される印象。

ラグジュアリーブランドでも、コンテンポラリーブランドでもね。

 

特にデジタル系の職業は、逆に若くないと務まらないと思うんだ。

デジタルネイティブで育った世代は、一から勉強するよりも肌感覚で分かる。何をやったらウケるのか、何がイケてるのか、さじ加減を理解しているからね。あとは戦略とコツを掴めば、一人前になれるはず。

 

おそらく、若すぎると、自分だけが分かっている感覚だけで動いてしまい、経験不足だけに理論に基づいた行動ができず、ディレクションができないという理由で昇進またはビジネス開拓がしにくいのかもしれない。

若い世代で、自己判断が正確で、かつ常識があって、プロフェッショナルに仕事ができる人材が求められているはず。問題が発生した場合に、どのように対応するのかで器の大きさも求められる。特にポジションが上になればなるほど必要。が、現実は理想通りにいかない。

どこまでプライベートで、どこからプロフェッションなのか線引きできない人が意外に多いから、仲のよい友達と仕事することになれば、これは関係が崩れる理由にもなり得るため、友達と仕事するときはより細心の注意を払わなければいけない。

 

ちょうど、 日本ファッションPR界の神、ステディ スタディの吉田瑞代さんとFashionsnap.comに対談インタビューが掲載されたからよかったら読んでみて。

彼女が築き上げてきたキャリアとノウハウ、新世代の僕とのキャッチボールが新鮮でいいかも。普段仲良くさせていただいてて、プライベートではよくそういった会話をするのだが、実際記事になると照れ臭いものだ。

瑞代さんの大御所なのにお茶目な性格と、僕のお調子者な性格が、いい感じに面白く書かれた内容だと思っている。それでいて、トラディショナルPRとデジタルPRは別部門だというのが伝わるといいな。

ショップ店員でキャリアをスタートし、アメアパのPRになって、現在デジタルPRという職業に就いた流れが書かれているよ。

Fashionsnap.com、この記事の聞き手の高村さんは僕がアメアパでPRしてたときからのお付き合いだから、彼女に記事を書いてもらえたことは嬉しいし、僕の過程を見てきているからリアルな内容になっている。

 

トラディショナルとデジタルの違いがあっても、共通しているのはファッションPRという点。ファッションは常に新しくて先進的なアイデアが必要だから、PRに柔軟性のある若者のブレインは必要不可欠だと思っている。

大学は卒業したけど、今の職業とは全く無関係で仕事が成り立っているから、学歴や年齢よりも、その人とのフィーリングと、そして可能性を僕は重要視する。

いくら“良い学校”を出ても、年齢を重ねても、意識が低い人は低いからね。ひとくくりには言えないよ。

 

つまり、キャリアの中で、何年も経験しないと一人前になれないとか、ならせないというよりも、いかに短い時間で効率よく、高いクオリティで成長できるかについて目を向けるべき。「何年」という期間を設けると、だらだらしてしまうかもしれないからね。僕は短期集中型だから、一気にパワーを発信したいタイプだし、デジタルのツールなんて、数年であっという間に変わってしまう。

アイデア勝負の僕の場合は、定期的に脳ミソの充電をしないとアイデアが枯れちゃうから、時間を有効に使い、オンとオフを分けている。

友達のSNSはチェックするけど、いわゆるリサーチのためにオンラインにし放しにしないように心がけてる。

 

年齢とキャリアは反比例するし、一概にいえない。

若きパイオニアが、たくさん世に出てほしい。

自分の得意分野を、伸ばせばいいこと。

日本では、オールジャンル・オールマイティがデキる人みたいに思われがちだけど、アメリカでは1つのことに徹底的に長けている人がプロと呼ばれる。

自分の苦手なことは、それを得意な人に任せて、最強のチームで構成された組織を作りたいね。

 

ライター:稲木ジョージ

エディター:八木橋恵

コーディネーター:恩地祥博

公式ウェブサイト:www.georgerootltd.com

social media:@georgeinaki

誰もが“フォトグラファー”の時代は正解か?

A Happy New Year!!

あけまして、おめでとうございます。

新年1発目は、フォトグラフィーについて書こうと思う!

 

パートナーの影響でフォトグラフィーに興味を持ち始めたのは、4年ぐらい前かな?

インスタントカメラやプリクラで育った僕は、フィルムカメラやファインアートのフォトグラフィーとは全く無縁だった。

 

今では自宅に、アートのコレクションとして無数のフォトグラフィーがある。

自宅にて

自宅にて

伝説のフォトグラファー、Irving Pennに師事し、コマーシャルもポートレートも素晴らしく撮るMichael Thompson。男性の魅力をあますところなく写し、この世で最も美しい白黒写真を撮るDavid Armstrong。スティルだけでなく、フィルムなどでも撮るアーティストで、作品が訴えかけてくるようなメッセージ性の強い写真を撮るGordon Parks。あとはフランス人らしい皮肉やチャームを、特に女性美を切り取ることで伝えるBettina Rheimsなど。

数多くいるフォトグラファーの中でも、彼ら4人の作品がお気に入り。

 

何が好きかって、写真を見たときに考えさせられるようなところ。その瞬間を捉えた最高の一瞬が、まるで時が止まったようにロマンスとストーリーが存在するのかな、と思うと想像力が高まる気がして好き。

毎年5月に行われるGordon Parks Foundationのチャリティガラディナーは本当に素敵で、アリシア・キーズ、アッシャー、そしてファレルが駆けつける、華やかなイベントなのだ。CHANELのデザイナー、カール・ラガーフェルドも個人的に支援しているほど。

彼の1940~70年代のもの、特に公民権運動時のアメリカの写真は、本当にパワフル。当時の人たちの鋭い視線や情景が、すごくストレートに伝わってくる。

ドキュメンタリーを見ているかのような写真は、「歴史の証人」のようなTIME誌に掲載されているのも納得だよね。

お気に入りのMichael ThompsonとDavid Armstrongの作品

お気に入りのMichael ThompsonとDavid Armstrongの作品

Gordon Parks Foundationガラで落札した作品

Gordon Parks Foundationガラで落札した作品

 

たった一枚のプリントされた写真に、何百万円もの値段がついているのは夢のようで、この栄誉を手に入れられるのは、本当に一握りなのだ。

 

LA自宅のフォトグラフィー

LA自宅のフォトグラフィー

デジタルカメラの普及、そしてインスタグラムやフィルターの発展、そしてブロガーという職業ができたおかげで、誰もが簡単に写真をうまく撮れる時代となり、フォトグラファーとしてもお金を稼ぐことができる。

時代の流れ的にはOKだが、“フォトグラフィーのクオリティ”でいうと、少し違和感を覚えてしまうのは僕だけだろうか?

 

SNS、ウェブショップ用の写真は、スピーディーに撮らなければいけないため、フォトグラファーは速攻で提出しなければいけない。

写真が撮れて、インスタでフォロワーをたくさん持っていれば、仕事がどんどん入るし、ギャラもどんどん高くなる。

一方、写真を撮るのは本当にうまいが、フォロワーが少ない人はギャラが低くなってしまうのか?という疑問も出てくる。

ちょっと待った。

 

企業側がフォトグラファーを起用する際にも、写真のよさがわからない人からしたら全く異なる写真でも一緒に見えてしまうわけだから、露出をより得るために、フォロワーを多く持つ“フォトグラファー“を選んでしまうのも当然。

ここで、「何がイケていて何がイケていないのか」、それを精査したり、ふるいにかけたりする、ミドルパーソンのセンスが問われると思うんだ。

でも、これはあくまでも理想で、クライアントや消費者側はそれを求めていないのかもしれない。

作品が被写体頼りになりつつあって、フォトグラファーのテクニックやアーティスティック性は二の次。

これでは、どんどんクリエイティブのレベルが落ちてしまうのではないかと思うと、悲しいな。

 

 

日本の雑誌のコマーシャルフォトは、本当にフォトグラフィーに対する情熱が伝わる媒体だから、もっと興味を持って欲しいよね。

 

 

正直、HYPEBEASTのようなオーバーレタッチされた写真が、「おしゃれ」で、「ハイセンス」と思われがちだが、僕はもう飽き飽き。

HYPEBEASTオリジナルのやり方で、ある種のカルチャーを作ったから、彼らがやるのはもちろんいいが、それを真似する“フォトグラファー”はやり方を変えるべきだと思うんだよね。

これではフィルターかけて、フォトショップをして元の写真が普通なのであれば「誰でもできるじゃん」って思っちゃうし。

 

クオリティを見極められる人物、そしてよいものを伝えられる人物が重宝されそうな動きが出てきそう。

 

NY在住フォトグラファーの瀬尾宏幸くん@hiroyukiseo66)はおすすめ。

年代を感じさせないタイムレスでピュアな写真に、ロマンスを感じるね。

瀬尾くんのアーカイブより

瀬尾くんのアーカイブより

瀬尾くんが撮ってくれた写真

瀬尾くんが撮ってくれた写真

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします!

 

ライター:稲木ジョージ

エディター:八木橋恵

コーディネーター:恩地祥博

公式ウェブサイト:www.georgerootltd.com

social media:@georgeinaki

ファッションは投資か?

今年を締めくくる最後の記事では、ファッションに熱いメンズ諸君たちにスポットライトを当てることにする。

 

前回の記事、「東京のメンズファッションが面白くなってきた!!」は読んでくれたかな?

まだの人はこちらのリンクをクリック→ www.georgeinaki.com/blog/mensfashion

東京出張を重ねて、自分の目で見て、感じたことについて書いたわけだけど、共感してくれる人たちが多く、嬉しく思っている。

 

僕のところでインターンをしてくれている22歳の恩地くん(@onccchi)からインスパイアされて、この記事を書きたいと思ったのだ。

いきなり感が出てしまわないよう、恩地くんのことを少し紹介しようか。

 

東京の品川が実家で、東京の某大学に通っているが、英語とファッションを学ぶために休学をして、NYに来たそう。Fashion Institute of Technology(通称FIT)という学校に通い、Brand Managementを専攻している。FITは、カルバン・クラインなども卒業した、NYにあるファッションの超有名校。日本の雰囲気的には、休学や浪人はなかなかよいイメージがないが、目的ある恩地くんは、いまどき珍しいタイプ。

インターンをしてくれている恩地くんと。Shu Uemura x Murakami Takashiイベントにて。

インターンをしてくれている恩地くんと。Shu Uemura x Murakami Takashiイベントにて。

出会ったのは、彼がFarfetchでインターンをしていたのがきっかけだった。

いつ会っても小奇麗にして清潔感あるし、デザイナーズファッションブランドに身を包んでいるし、おぼっちゃまなのかなと思っていた。

 

でも、よくよく事情を聞いてみたら、彼は洋服のサイクルをまめにして、やりくりしているらしい。

10万円もするSacaiのコートやGUCCIのローファーは、バイトしたり食費を節約したりして捻出するけど、シーズンが終わり着なくなったらそれをYahooオークションやフリマアプリで売って、そのお金を足しに、また最新のコレクションを買っているそう。それほど、ファッションに情熱がある青年。

恩地くんのアウトフィット。コート、パンツは「Issey Miyake」、ローファーは「GUCCI」のもの。

恩地くんのアウトフィット。コート、パンツは「Issey Miyake」、ローファーは「GUCCI」のもの。

僕の世代つまり30歳前後は、食費を削ってまでもブランドものを着る人が多かったのは事実。ステータスを上げたいために、みんなカップラーメンやもやしばっか食べてたよw

社会現象とまでなった2000年の連続ドラマ「やまとなでしこ」には、そういうシーンがあったよね。

 

僕が学生のときは、必死にバイトしてブランドを買っていたな、と懐かしくも思った。なんでそんなにこだわるかというと、早く大人になりたいと背伸びをしていたかもしれない。それに、自分の歳よりもはるかに上の人たちと遊んでいたから、そんなきれいな洋服を着ている大人たちに憧れていた。

恩地くんから伝授してもらった“コツ”の「買って売って」というやりくりが目から鱗だったので、他にもそういう子たちがいるのではないか、あるいは若者世代のリアルを知りたいと思い、恩地くんの友達に参加してもらって、初めてスカイプ・インタビューを実施したのだ。

 

今回参加してくれたのは、フォトグラファーとして活動する、Margiela好きの島村(@kisshomaru)くんと、某セレクトショップで働く、Umit BenanとMarni好きの俊法(@___toshi_114_)くん。

俊法くんのアウトフィット。コートは「Umit Benan」、ニットは「Jil Sander」、ローファーは「JM WESTON」のもの。

俊法くんのアウトフィット。コートは「Umit Benan」、ニットは「Jil Sander」、ローファーは「JM WESTON」のもの。

2人に共通しているのは、どちらもファッションに目覚めたきっかけが古着だということ。僕も、メゾンファッションだけで全身を固めるのはいやなので、古着がファッションの“味”を与えてくれるのは、よくわかる。

 

そして、ファッションアイコンというのは特にいない、というのも特徴。男性らしい意見だ。俊法くんは、セリーヌのデザイナー、フィービー・ファイロ、島村くんは仕事柄会うスタイリストたち、あるいはストリートの人々からインスパイアされるけど、誰か特定で、この人がアイコンというのはいないという。というのも、情報をどこから得ているかということに関係しているのではないかな。

 

やっぱり従来の雑誌では“時差”があり、情報がたった数カ月で古くなっていることもあるし、聞いてみたら、やはり雑誌は全然読まないという。もっと正確に言うと、ファッションの情報は雑誌から得ていないという。インスタグラムをはじめ、ECの発展も著しいし、情報ソースのほとんどが、スマートフォンからやってきている。

 

島村くん曰く、「雑誌はカルチャーを作りだすもの」。もはや、“読む”ために、具体的なファッションの情報を得るためには雑誌を買わなくなっているようだ。

 

島村くんのアウトフィット。コートは「Sasquatchfabrix」 、インナーは「Yohji Yamamoto」 、パンツは「Martin Margiela」のもの。

島村くんのアウトフィット。コートは「Sasquatchfabrix」 、インナーは「Yohji Yamamoto」 、パンツは「Martin Margiela」のもの。

「雑誌はカルチャーを作りだすもの」という意見は鋭く、面白いなと思った。より紙媒体はニッチになっていて、より深く刺さるコンテンツになりつつあるのは事実。やはり紙媒体から学ぶことはあるし、信憑性があるからね。

島村くんは、恩地くんのように服を売ってそれを資金にして次の服を買うことはなく、俊法くんはいらなくなったものをレベルアップするときに服を売るそうだが、資金は限られているので、その中で欲しいもののバランスを見極めている。こうしてファッションに関する投資について、真剣に考えたり、情熱をもったりする、ファッション感度の高い男子たちの話を聞いて、斬新な意見もあったりして、すごく面白かった。

 

ファッションは僕も一種の投資だと思っているのだ。

まだまだ年頃なので、デザイン性の強いトレンディーなものももちろん買うが、よりよい質のもの、長く着られるデザインのものを買うようにしている。

クローゼットがパンパンなので、着なくなったものはThe Real Realで売ってるよ!

クローゼットにスペースができるし、お金ができるし、一石二鳥でまた買い物できるじゃん!w

 

TheRealRealは委託という形で洋服を売ることができるオンラインサービス。自宅に来てピックアップしてもらえるから、ラクで助かっている!

TheRealRealは委託という形で洋服を売ることができるオンラインサービス。自宅に来てピックアップしてもらえるから、ラクで助かっている!

そして、とても興味深かったのが、原宿に増殖するメゾンの酷似ルックについて話が及んだときの、「僕らの世代にはビックメゾンのオリジナルを知らないまま、よくわからないまま、流行っているから着ている人、ブランドのコアやストーリーを知らない人も多いと思う」という内容。

今、若者がメゾンに対して憧れを抱かない時代だとも言われるけれど、ファッションにおけるこの「憧れ」というのは、キーワードかもしれない。だって、なんでそれに価値があるのかがわからなければ、憧れることだってできないから。例えば、誰かが欲しいと思えるような価値がなければ、その服だって売れないわけだしね。

そもそも、近年は憧れよりも“親近感”を重要視する時代が長く続いたので、もはや“憧れる”ということが薄れてきていたのかもしれない。

 

それでは、メゾンブランドは欲しくならないの?と聞いたところ、彼らはこう言う。「今の時代、SNSが普及しすぎて、ブランドが多すぎて選択肢も多くなった。昔みたいに、バッグならばこのブランド、コートならばこのブランドというのはないし、現実離れした価格で売られていて、とてもじゃないけど買えないし、値段と質が伴っていると思えないから。今は、小さなブランドでも質が高く、それに見合った価格で買うことができる時代だから、わざわざメゾンブランドで買わなくてもよい環境にいるから」とのこと。

ごもっともだ! 高すぎると買えないのは当たり前のことだから、他のブランドを探してしまうよね。

 

あらためて、僕は、不変の価値を備えた、資産とも呼べるようなファッションにだけ、投資したいなと思いました。メゾンブランドは名前でお金を払っているようなもので、これがステータスだからね。

来年ももっとよい年になりますように!

彼らのようにしっかりと意見を持った人たちが、引っ張っていくわけだから応援しなきゃね!

 

 

 

ライター/インタビュアー:稲木ジョージ

エディター:八木橋恵

コーディネーター:恩地祥博

公式ウェブサイト:www.georgerootltd.com

social media:@georgeinaki

東京のメンズファッションが面白くなってきた!!

2016年は1年の間に8 回?いや、9回かな?

も東京出張があって、もはや友達やクライアントには

「ジョージ、もうNY住んでないの?東京にまた移住してきたの?」

とか、レア感がないくらい東京に来てるよねと言われることが多くなったw

そりゃそうだよね。一時期は毎月東京に通ってたもん。

 

出張の回数を重ねるごとに気づいたのは、日本人男子がおしゃれになってきているのではないかということ。

レディースファッションは、どの媒体も取り上げているし、今回はメンズファッションについて書こうと思う。

 

2000年頃は、キレイ系、アメカジ系、ストリート系、そして、現在は絶滅危惧種であるお兄系やB系というジャンルがたくさんあった。

2016年、そしてまもなく迎える2017年は、アメカジ系とストリート系の人気は続くと思われるものの、その他のジャンルがどう変化していくのかなと思う。

 

 

冒頭で書いた日本人男子のおしゃれ化についてだが、これはあくまでも僕の視点から執筆していることをご了承してもらいたい。

青山、表参道、原宿付近の特にキャットストリート、そして渋谷を歩くのがとても好き。PRをやっているからには、実際街で何が起きているのか、何がトレンドなのか、実際に自分の目で見て確かめたいからだ。

電車は乗るし、ピンポイントすぎるが、なによりも渋谷⇄六本木ヒルズ間の市バスがとても好き。

 

それでは早速、ジョージ式ジャパニーズメンズファッション分析を始めよう。

ジャスティン・ビーバーが人気すぎるせいか、ビーバー系の男子が続出しているのではないかと。

www.instagram.com/p/BMPMDfRhBTr

www.instagram.com/p/BMPMDfRhBTr

ダボっとしたTシャツにロンTを重ねて、スキニーパンツを腰パンにし、スニーカーはアディダスのウルトラブーストという鉄板コーデをしている男子が目立つ。ビーバーのツアーT、パーカーを着ている子も多く、彼は間違いなくそうであろう。

 

www.instagram.com/p/BJX8b-sBaia

www.instagram.com/p/BJX8b-sBaia

ビーバーはやはり、VETEMENTS、Fear of Godに影響されていると思うのだが、“元ネタ”を知らずに、そのスタイルを完コピしている男子続出。

 

www.popsugar.com/fashion/Vetements-Fall-2016-Runway-Show-40444587#photo-40444587

www.popsugar.com/fashion/Vetements-Fall-2016-Runway-Show-40444587#photo-40444587

fearofgod.com/pages/fourth-collection-lookbook#lookbook-item-2

fearofgod.com/pages/fourth-collection-lookbook#lookbook-item-2

好みはさておき、僕自身はこの流れをとてもいいと思っている。

ネットとインスタの普及で、より外国を身近に思えて影響があるのは個人的に嬉しい。

 

ユナイテッドアローズのポギーさんを真似するおしゃれ大好き若者も、増えているのも納得。

メンズファッションのアイコン的な存在、またはメンズインフルエンサーってなかなか出にくいから、今後そのエリアが盛り上がるといいよね。

 

 

NYでは、メンズファッションがとにかくアツいと言われている。それは、アメリカン・ヘリテージが見直されていることがまず関係している。冒頭で言った世界的に人気トレンドとなっているストリート系ファッションが、デニムやスニーカーに代表されるアメリカ生まれのスタイルと相性がいいしね。NYはアメリカのファッションキャピタルだから、NYから全米のトレンドが生まれるのは当然のこと。長くなりそうなのでNYメンズファッションは別の記事にしておこう。

 

メンズファッションにおけるカニエ先生の影響もまだまだ強い。

Yeezy 、Balmain、Off Whiteをミックスしたスタイルもよく見かける。

最近インスタで見つけた、東京にあるセレクトショップ Nubian Tokyoがとてもいい例だ。インポートものは高価なのに、それでも着ている人が多いというのはファッションへの情熱が感じられるよね。

ただし、完コピしすぎて個性をなくすこととは、また別の話。

www.instagram.com/p/BMXlPkWAPr9/?taken-by=nubian_tokyo

www.instagram.com/p/BMXlPkWAPr9/?taken-by=nubian_tokyo

www.flickr.com/photos/sarashamy/15900764104/in/album-72157650422076470/

www.flickr.com/photos/sarashamy/15900764104/in/album-72157650422076470/

www.instagram.com/p/BNCvvmKAAbQ/?taken-by=adidasoriginals

www.instagram.com/p/BNCvvmKAAbQ/?taken-by=adidasoriginals

highfashionliving.com/balmain-x-hm-men-collection-runway-show/

highfashionliving.com/balmain-x-hm-men-collection-runway-show/

www.instagram.com/p/BMBnGKkA8l8/?taken-by=off____white&hl=ja

www.instagram.com/p/BMBnGKkA8l8/?taken-by=off____white&hl=ja

原宿付近の若者は、“VETEMENTSっぽい系“が目立つ。

ファストファッションや安価ブランドは賢いので、トレンドをいち早く察知し、VETEMENTSスタイルをコピーして大量に売り、それを知らないお小遣い制であろう若者は、限られたお金でそれらを買っているのと予測している。原宿を歩くと、ダボっとした洋服、なっがい袖、太いパンツのスタイルが多い。

日本人の平均身長はアメリカ人に比べると低めなので、まるで子どもが大人の洋服をズルズルと引きずって歩いているように見える。VETEMENTを知らない人が見たら、

「なんだ、このみすぼらしい格好は!」と思う人もいるかもしれないね。

プロポーションのことを考えると、ちょっと変だけどかわいい!という瀬戸際にあって個人的には面白い動向とみている。

最後に、90年代ファッションに身を包んだ若者男子について。

個人的にすごく好きな雑誌、「i-Dジャパン」が日本で創刊されて嬉しい。

ウェブサイトも海外のようなデザインでかなりかっこいい。

https://i-d.vice.com/jp

https://i-d.vice.com/jp

 

エディターが狙っているのか、たまたまなのか、90年代トレンディ俳優みたいな顔のイケメンがよく取り上げられている。

トレンドは時代を巡るというが、自分の幼少時代のトレンドが今、再びきていて、自分が来年30歳を迎えると思うと、正直恐ろしい。

 

90年代ファッションとは何か。

グリースヘアスタイル、ネルシャツ、ライトウォッシュドデニム、くるぶし上丈、靴下はスポーティな白チューブソックス、レーススニーカー。サングラスはTransparentカラーの色レンズ、NirvanaのKurt Cobainが愛用していたCaliforniaサングラス 。

spur.hpplus.jp/fashion/news/201604/09/KUZHVGA

spur.hpplus.jp/fashion/news/201604/09/KUZHVGA

上記のキーワードのみを聞くと、ダサそうに聞こえるが、20歳前後の男子が着ているとアンニュイでフレッシュな印象で、けっこうかわいい。

何が火付け役になったのか定かではないが、2017年は引き続き90年代スタイルが主流になると思うし、引き算のあるスタイリング=ミニマルが来ると思うんだ。

ラフ・シモンズがDiorを離れ、Calvin Kleinのクリエイティブ・ディレクターになったことは周知の事実だろう。彼の影響で、ミニマルでクリーンなスタイルが盛り上がるはず。

というか、自分が着たい。

NYとLAでは、すでに90's kidsをテーマにした記事、ファッション、ミュージック、ポップシーンが再燃しつつあって、カムバックするのは確実に思える。

 

 

個人的には特に、くるぶし上丈がすごく好きではまっている。

結局ダボっとしたクッションのある裾丈は、足が短く見えるうえに背が低くみえるから、くるぶし上丈だと、脚が強調されてきれいに見えると思うんだ。

自分は身長が170cmしかなく、いたって普通なので、自分のフィッティングをよく把握し、どうしたらプロポーションをバランスよく見せられるか、常に考えてスタイリングのときに気をつけている。

 

古着屋さんで30ドルくらいのライトウォッシュドのデニムを買って、裾直し屋さんに出して履き、丈を自分の脚に合わせるのが、マイブーム。靴下は真っ白なチューブソックスはマスト。

あとは、アイコニックな90年代ポップスターアーティストのツアーバンドTシャツをフリマで買って、大きめなサイズを着てモダンにするのもお気に入り。

 

 

以上、ジョージ目線のメンズファッション分析記事でした。

おそらく、ファッション感度の高いおしゃれ男子は雑誌ではなくインスタで、タイムリーにファッションを常日頃研究していると思う。

このままいけば、東京がグローバル都市になるのも夢じゃないかも!!!

メンズ諸君もレディースに負けず、おしゃれを楽しんでください。日本人は世界に比べるとファッションに対する意識は非常に高いのは間違いないよ!

盛り上げていこーーー

 

ライター:稲木ジョージ

エディター:八木橋恵

コーディネーター:恩地祥博

公式ウェブサイト:www.georgerootltd.com

social media:@georgeinaki

 

Chanel メティエダール コレクション 2016/17

パリに数日間行って来ました。

ファッションウィーク期間中じゃないパリに来たのは初めてだ。

活気は少し落ち着くが、美しさは変わらないまま。

クリスマスツリーが街の至るところにあり、煌びやかだった。

 

一番最初にパリに来たのは、おそらく24歳になったばかりの2012年2月。

空港を降りて、車内からパリの景色を見ながら、これは現実なのかな、と何度も自分のほっぺたをつねってみた。

早朝6時着だったから、街中はまだ薄暗く、オレンジかかった街灯が何よりロマンチックだった。

 

あれから5年が経ち、何度もパリに来ているが、憧れや躍動感は昔のまま。

今回は、CHANELメティエダ―ルコレクションが、リッツパリで行われるので、それを見てきました。

4年もの歳月をかけて改装したリッツパリで、CHANELがショーをやるからにはなにがなんでも駆けつけなければいけない。

改装前のリッツには、今のパートナーと泊まっていたので、自分にとってもすごくスペシャルでゆかりのある場所。

自分がまだ別ブランドのPRをやっていたときは、初めて触れたラグジュアリーブランドはCHANELだったから、この2つのコンビネーションはこれ以上にない特別なのだ。

夢心地というか、世界最高のひと時に自分もいられて、これ以上ない幸せな気分とともに、モチベーションがより高まる。

リッツパリの玄関。

リッツパリの玄関。

午後4時の会は、アフターヌンティー形式でテーブルに座りショーを見た。

午後4時の会は、アフターヌンティー形式でテーブルに座りショーを見た。

いまさらメティエダ―ルとは何?と、聞けない人たちのために短めに説明しよう。

コレクションのメティエダール(Métiers d’art)とは、クチュリエールたちの技術が生み出す、もはやアートと呼べる遺産のこと。例えば、刺繍、羽根飾り、帽子、手袋、手縫いの靴、ジュエリーボタンなど。職人たちの感性芸や技術なしには、存在できないアートワークのためのコレクションなんだ。こうした職人たちには後継者がいなくて、技術がこの世からなくなってしまうことを危惧して、CHANELが2002年に傘下にいくつかのアトリエを収めた。これは技術の独占ではなく、他ブランドもこうしたアトリエを使えるようになっていて、職人が技術の継承と発展に集中できるためのサポートなのだ。日本でも、伝統工芸や着物、染め物などに関する職人たちがどんどんいなくなっていることとリンクしているかもしれない。しかし、フランスの職人には、CHANELがいるのとても頼もしい。

CHANELは2002年から毎年12月に、このメティエダールに関するコレクションを行っているわけだけれど、リゾートやオートクチュールに加え、他のメゾンよりもコレクションが1つ多いということになる。1つのコレクションを発表するのがいかに大変かは、説明不要だろう。歴史を塗り替えるようなイノベイティブなコレクションもCHANELの魅力だが、こうした卓越した才能を守り、歴史を作品に投影させるところが、本当に世界トップクラスの所以だ。

さて、肝心の今回のショーだけど、「Café Society」がテーマ。この映画内でCHANELは1930年代のハイソサエティのナイトクラブシーンをリクリエイトしている。繊細な装飾がされたヘッドピースやジャケット、パンツ、スカート。そして、クチュリエールの技が光るジュエリー。

ファレルもランウェイを颯爽と歩いた

このパンツスーツのルックが一番お気に入り。オフィシャル写真より

このパンツスーツのルックが一番お気に入り。オフィシャル写真より

どれも、とてもかわいい! 午後4時からのアフターヌーンティーとともに見たコレクションは、こちらも社交界に参加したような感覚に陥りながら、楽しんだ。カーラ・デルヴィーンが、クッキーをぱくっと頬張りながら歩いたりして、エレガントでかつキュートさが演出されていた。

いつもならばカメリアの花をショーに使っているが、今回はあえてローズに。Chanel No.5の香水もローズだからここでもブランドDNAがリンクする。オフィシャル写真より

いつもならばカメリアの花をショーに使っているが、今回はあえてローズに。Chanel No.5の香水もローズだからここでもブランドDNAがリンクする。オフィシャル写真より

オフィシャル写真より

オフィシャル写真より

個人的に好きな音楽ジャンルの、エレクトロ・スイングがショーBGMとして流れており、シャンパンゴールドのリッツパリの雰囲気と洋服たちがまさにテーマにぴったりと合った印象だった。

かわいいダンスの演出をするモデルも発見

かわいいダンスの演出をするモデルも発見

毎回メティエダ―ルコレクションは、マドモアゼルとゆかりの深い場所が会場に選ばれるけれど、マドモアゼルはリッツパリを「ホーム」と呼んで50年もの間、愛し続けてきた。アーネスト・ハミングウェイやF・スコット・フィッツジェラルドも好んで、ハングアウトしていた場所。ロイヤルファミリーや往年の女優などのセレブに愛されたのは当然としても、当時からクリエイターを刺激する何かがあったようだ。マドモアゼルとCHANELがもたらしたのは、まさに「ヴィンテージ・グラマー」。リッツパリも、今回のコレクションも、それを表現していた。

Soo Jooの貫禄あるウォーキング

Soo Jooの貫禄あるウォーキング

IMG_9010.JPG

ショーを見に行くだけでスペシャルだが、今回はなんとマドモアゼルが多くの時間を過ごしたアトリエでもあった、アパルトマンにも訪問してきた。

実は、アパルトマンに行くのは2回目。2014年1月に一度行ったことがあって再び来られるなんて思ってもいなかった。

これはマドモアゼルが愛していたとされる有名なアンティークチェア。

これはマドモアゼルが愛していたとされる有名なアンティークチェア。

麦は豊かさの象徴。貧困な幼少時代を過ごしたマドモアゼルにとっては思い入れのあるアイテム。

麦は豊かさの象徴。貧困な幼少時代を過ごしたマドモアゼルにとっては思い入れのあるアイテム。

日本のモードファッション誌を牽引するエディターの皆様と一緒にアパルトマンツアーに参加させてもらった。

日本のモードファッション誌を牽引するエディターの皆様と一緒にアパルトマンツアーに参加させてもらった。

よーくみると、シャネル N゜5を示す「5」や、 ガブリエル シャネルからGabrielleの頭文字「G」の記号が見える。

よーくみると、シャネル N5を示す「5」や、 ガブリエル シャネルからGabrielleの頭文字「G」の記号が見える。

実は、アパルトマンに行くのは2回目。2014年1月に一度行ったことがあって再び来られるなんて思ってもいなかった。

CHANEL好きな人は知っているであろう、この螺旋状の階段と鏡はアイコニックで有名なワンショット。

FullSizeRender.jpg

当時、マドモアゼルはこのアパルトマンのクチュールサロンでジャーナリストや顧客様向けにファッションショーを行い、コレクションを発表していたそう。

雰囲気が残ったままなので、異空間。

誰も住んでいないはずなのに、誰かが常にいる気がするんだ。

幽霊やスピリチュアルなことじゃなくて、CHANELという世界一のファッションブランドのDNAが全て、ここから始まっていたと思うと、とてつもないパワーをもらうことができる。

アジアには行ったことがないはずなのに、オリエンタルな家具もあって、いかに、マドモアゼルがオープンマインドでセンスがいいのかがわかるよね。

 

ショーに行けたこと、アパルトマンに再び行けたこと。

この上ない幸せとパワーをCHANELから学べました。

誰もが憧れる敷居の高いブランドだが、それほどの価値があるブランド。

それらを再び、自分の目と足で、訪問したいと思っても誰でもが訪問できるわけではないのは重々承知しているからこそ、直接みることができたことに本当に感謝している。

Thank you Paris! 

Thank you Paris! 

ライター:稲木ジョージ

公式ウェブサイト:www.georgerootltd.com

social media:@georgeinaki